マーケティング論(2)

ブランドの扇で価値を分解する

探究する商品(ブランド)の決定

皆さん、こんにちは。

前回、表題にあるように「探究する商品(ブランド)」を決めて、manabaにアップするように課題を出しました。以下のような商品(ブランド)やサービスがありました。

”PlayStation、ニンテンドーSwitch、Apple iphone、TOYOTAのMIRAI、マクドナルド、キットカット、ファミチキ、UVERworld、BMW、エスリード、AOKIのスーツ、洗えるキーボード、PayPay、きのこの山 たけのこの里、吉本興業、積水ハウス、カルピスウォーター、劇団四季、カルビーのポテトチップス、コカ・コーラ、ABEMA TV、ポルシェ、じゃがりこ、ユニクロ、KOSE、Uha味覚糖のぷっちょ、日清「UFO」、nordgreenの腕時計、NIKE jordan、Amazon prime video、hulu、Netflix、CHANEL、モンスターハンター、テスラなどなど”

 講義中でもお話ししましたが、以下の3点を守ってもらえるといいかと思います。 

1)TVCMやWEBプロモーション、店頭でのキャンペーンなど、マーケティング施策を積極的に行っている商品やサービス。

2)オフィシャル・ホームページの内容が大変充実してて、コンテンツがたくさんあること。

3)誰もが知っているメジャー感があること。

 なぜかというと、これら3点を満たしていれば、メーカーが発信しているかなりの情報をWEB検索で入手できるからです。新型コロナウィルスの影響で、大学図書館もキャリアセンターの情報も使えないので、企業情報やマーケティング情報はWEBに頼らざるを得ないですよね。ですから、上記の3点を満たしていれば、かなりの情報量を獲得することができます。

フレームワーク:ブランドの扇

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教科書のp114-p115を開いてください。今回の課題は、前回の課題で選択した商品・サービスの情報をWEBから収集し、「ブランドの扇」と呼ばれるフレームワークに落とし込んでもらいます。

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ブランドを構成する要素は、たくさんあります。製品内容、パッケージデザイン、広告宣伝や販促プロモーションといった製品要素に加えて、研究技術や業界への影響力、社長の人柄等も含めた企業ブランドも影響します。これらさまざまな要素のなかでも、多くの顧客に「購入理由」として強く求められているものを「価値(Value)」と呼びます。ゆえに、ブランドをつくることは「価値の創造(Value Creation)」と定義されたりもします。この価値を構造化し、ブランドをデザインするのが「ブランドの扇」フレームワークです。

参考に、誰でもが知っている「スタジオジブリ」で価値要素をブレストし、当てはめてみました。とても面白いブランドエッセンスができました。

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さて、価値は2つの側面から捉えることができます。

1つは機能的価値(Functional Values)です。これはブランドから得られる物理的、機能的な効用のことで、スタジオジブリから連想される価値要素は、「物語設定の面白さ、社会情勢や歴史の重なり、学びが多い、宮崎駿の想像力、音楽がいい」といった要素でした。

もう1つは心理的価値(Emotional Values)になります。これはブランドから感じられる感覚や気分のことで、「楽しい、ドキドキする、ワクワクする、人生楽しそう、癒される」などがあげられますね。 

ブランドパーソナリテイは、そのブランドの人格や醸し出す雰囲気のことを指します。このブランドのキャラクターと考えていいでしょう。ここではアニメーションということで「男、10代(若い)、好奇心旺盛な感じ、小さな男の子、女の子」といったイメージがあります。

最後のブランドエッセンス。これは「顧客に提供する価値要素とパーソナリティの情報が集約された文章」になります。ブランドエッセンスはゼロからつくるのではなく、機能的価値、心理的価値、パーソナリティの価値要素の中から、一番スタジオジブリを象徴しているものを選び、編集するだけでつくることができます。ジブリ好きの学生に選んでもらったところ、赤字になっている部分が最もジブリらしさを象徴するということでした。

よって、ブランドエッセンスは

”スタジオジブリは、宮崎駿の想像力によって、好奇心が旺盛になり、人生が楽しく、癒される作品をたくさん生み出すアニメーションスタジオです”

としました。いかがでしょうか。

 

このように定義された価値構造は簡単に変更してはいけません。お客様に、新鮮さを保ちながら、この価値を長く認識してもらうことが「パワーブランド」になる秘訣です。新鮮さを保つために、広告会社が、時代の変化やターゲットのトレンドを分析し、クライアントともに「新しい表現」をテレビやWEBサイトで展開し、広く認知理解を促す活動を展開します。これを「ブランド・コミュニケーション」と言います。ブランドの価値をお客様に伝えるためのコミュニケーションです。

課題:各自「ブランドの扇」をmanabaにアップ

さて、来週までの課題は、各自が選択した商品・サービスをWEBで調べて、ブランドの扇を作成するというものです。こちら、以下のフォーマットをmanabaにアップしておきますので、必要情報を記入して、manabaの「レポート」にアップしてください。

わからない点や質問は適宜受けますので、manabaにアップしてください。オンライン上での授業になるので、皆さんの質問は、理解促進のために非常に重要です。遠慮はしないで、どしどし質問してくださいね。では!